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お知らせ2026年7月31日に公開されました
経理・税金

交通費・ガソリン代の仕訳はどうする?
経費になる/ならないの判断と例

「経費になるか」を先に見て、仕訳はあとから整えると迷いにくくなります。

この記事の結論

経費になるかどうかは、「事業のために使ったか」「私用分と分けられるか」で考えます。交通費は旅費交通費、ガソリン代は車両費や燃料費で処理することが多いですが、勘定科目名よりも、毎回同じ基準で分けて記録することの方が大切です。

先に押さえること
国税庁は、必要経費を「収入を得るために直接要した費用」と「業務上の費用」と案内しています。白色申告でも、収入や必要経費の記帳と書類保存は必要です。仕訳は、支払手段より先に、事業のための支出かどうかを確認してから決めるとぶれにくくなります。

まずは、経費になるかを3つで見る

支出を見たら、先に次の3点を確認すると仕訳が楽になります。

  1. 事業の売上や業務のために使ったか
  2. 私用と混ざっていないか、混ざっているなら区分できるか
  3. 現金、預金、カード、立替のどれで払ったか

国税庁は、必要経費は収入を得るために直接必要な売上原価や販売費、管理費などの費用だと案内しています。また、家事関連費は、取引記録などで業務上必要な部分を明らかに区分できる場合に限って必要経費にできるとしています。

交通費の基本仕訳

取引先への訪問、打ち合わせ、現場確認など、事業のための移動なら、交通費は経費になります。下の表のように、借方と貸方を分けて見ると分かりやすくなります。

取引内容借方貸方メモ
取引先へ電車で移動旅費交通費 980現金 980ICカード利用分をまとめて記録してもよい
出張先でタクシー利用旅費交通費 1,850現金 1,850出張や業務上必要な移動なら対象にしやすい
高速道路料金旅費交通費 1,200未払金 1,200ETCカード利用なら、支払確定前は未払金でつなぐと整理しやすい

ガソリン代は、車両費か燃料費で考える

営業車、現場移動、納品などで使うガソリン代は、車両費や燃料費で処理することが多いです。税法が勘定科目名を決めるわけではないので、社内で一つに決めておくと入力がぶれません。

取引内容借方貸方メモ
業務用車の給油車両費 5,000現金 5,000車両費でまとめると、燃料・洗車・整備も管理しやすい
配達用のガソリンをクレジットカードで支払い車両費 8,000未払金 8,000カード払いは、後日引落しまで未払金でつなぐと分かりやすい
個人の現金で10,000円を支払い、事業分60%だけを計上車両費 6,000 / 事業主貸 4,000事業主借 10,000私費分と事業分を分けて記録する

個人の現金で支払って事業分だけを経費にする場合、帳簿には事業分だけを入れます。貸方は 事業主借 です。事業主貸 は、事業のお金を私用に回したときに使う科目です。

未払金で処理した後の支払い仕訳

ETCカードやクレジットカードで使った費用は、いったん未払金にしておき、あとで引落しや現金精算のタイミングで消します。ここを分けておくと、利用日と支払日が混ざりにくくなります。

支払いのタイミング借方貸方メモ
ETC代が普通預金から引き落とされた未払金 1,200普通預金 1,200カード利用分を後日まとめて引き落とす場合の基本形
交通費を現金で精算した未払金 980現金 980小口精算や立替精算ではこの形が使いやすい
ガソリン代を普通預金で振り込んだ未払金 5,000普通預金 5,000請求書払いならこの処理にすると流れが見えやすい

迷いやすい仕訳の分け方

迷いやすい点やりがちな処理整理の考え方
カードの引落日だけで処理する利用月と支払月がずれても、そのまま一括で経費化する利用日と支払日を分け、月をまたぐ費用は未払金でつなぐ
私費で立て替えた現金支出としてまとめてしまう事業分は費用、個人の立替分は事業主借で整理する
私用と業務が混ざる全額を経費にしてしまう家事関連費は、取引記録で区分できる事業分だけを計上する
精算漏れがある未払金や立替金を放置する誰が支払ったか、あとでどう精算するかを先に決める

すでに全額を経費で入れてしまったときの修正

あとから私用分が見つかった場合は、私用分だけを戻します。たとえば、事業用口座から10,000円を引き落として全額を車両費にしてしまったなら、決算時などにプライベート分40%を打ち消します。

修正内容借方貸方メモ
車両費の家事按分を修正事業主貸 4,000車両費 4,000すでに全額を経費にしていた私用分を戻す

交通費やETCを現金で仕訳してよい理由

税理士から「ETCの支払いでも現金で仕訳してください」と言われることがあります。これは、会計処理をシンプルにして、利用時点で費用を確定させる運用にしたいからです。実際に手元資金の動きが細かくない事業では、未払金を毎月追いかけるより、現金基準で整理した方が分かりやすいことがあります。

もちろん、より正確に管理したいなら、利用時に未払金で計上し、後日、普通預金や現金で決済する形の方が実態に近くなります。どちらが正しいというより、帳簿の粒度と管理のしやすさで決める考え方です。税理士が現金での処理を勧める場合は、仕訳を単純化して月次管理をしやすくする意図が多いです。

要するに、現金仕訳は「支払手段が本当に現金」という意味だけではありません。小規模事業では、カードの未払管理を細かく追わず、利用時点で費用として処理するための実務ルールとして使われることがあります。

交通費・ガソリン代以外で迷いやすい経費

支出判断仕訳の考え方
文房具、コピー用紙経費になる消耗品費で処理
名刺、チラシ、広告出稿経費になる広告宣伝費で処理
取引先との打合せ飲食代経費になる場合がある会議費や接待交際費で処理
自宅で使う日用品経費にならない私用の支出として処理しない
家族旅行の費用経費にならない事業との関係がなければ対象外
事業用ソフトの月額費用経費になる支払手数料や通信費などで処理

交通費のメモは、あとで効いてくる

レシートや利用履歴だけでは、何のための移動か分からなくなることがあります。行き先、相手先、目的を書いておくと、経費判断と仕訳の両方が楽になります。

迷ったら、まずは「事業のためか」を言葉で説明できるか考えてみてください。仕訳はその説明を帳簿に落とす作業です。説明が弱い支出は、無理に経費にしない方が後で楽なこともあります。

白色申告でも記帳と保存は必要

白色申告だから帳簿が不要というわけではありません。国税庁は、事業所得のある人に対して日々の取引の記帳と帳簿書類の保存を案内しています。仕訳の粒度は、青色申告ほど細かくなくてもかまいませんが、収入、経費、請求書、領収書、通帳記録が後から追えるようにそろえておくことが大切です。

交通費やガソリン代は、領収書の金額だけでなく、行き先、目的、相手先を一緒に残しておくと、経費判断と記帳の両方がしやすくなります。

参考にした公的情報

上記リンクは、2026年9月1日時点で確認した公式情報です。必要経費の判定や帳簿保存の要件は変わることがあるため、実際の処理前に最新の案内を再確認してください。

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経費になるかの判断を深める 会計ソフトでの入力を確認する

免責事項

この記事は一般的な情報です。個別の経費判断、家事按分、法人と個人事業主の扱いは、税務署または税理士へ確認してください。